ほうけんが嫌いな人が多いようですね。
キングダムの感想を見て思いました。
ファンの間では、ワレブさんと呼ばれています。
王騎やひょうこうといった、大人気武将を倒しました。
さらに、飛信隊に古くからいる去亥を殺したほうけん。
これには、ファンも怒りを抑えられません。
この強さは、キングダム原作者の原先生の策略かもしれません。
ほうけんに読者すべての恨みを集めまくり、そこからようやく倒す。
そうすることで、物語の内部の人間の感情。読者の感情をリンクさせていると考えられます。
恨みを買って、そこから倒す。
これは、よくあるストーリーの手法です
ほうけん嫌いだから、誰か倒してと思ったなら、みごとに原先生の思い通りなのかもしれません。
思えば、キングダムでここまで嫌われている人物はいませんでした。
みんなそれぞれ自分の正義があったのです。
ときには、こういった嫌われ役がいても良いのかもしれません。
嫌われれば嫌われるほど、そして強ければ強いほど、主人公たち喜びと、ファンの喜びはリンクするのです。
特に、去亥の死亡には多くのファンが悲しみました。
いきなり死んだ形です。
あまりにもあっさり。
モブキャラみたいでした。
毎回毎回、李牧のピンチにさらっとあらわれて、多くを殺していくほうけん。
モブを殺す文には許せました。
これが飛信隊へ手を出すとなると、キングダムファンの読者も、まるで信のような気持ちになるでしょう。
怒りが抑えられませんよね。
王騎とひょうこうを殺した時点で、多少の恨みは買っていました。
というのも、この二人、めちゃくちゃいいキャラしていたんですよね。
そんな二人を倒してしまったほうけん。
史実ではそのような描写はありません。
別に武神じゃないのに、ここまで活躍しているのも嫌われる原因かもしれません。
ほうけんは正直強すぎです。
あきらかに、リアルさがなくなってしまっている。
そういう声も多くあります。
「人じゃない」
そう言われるキョウカイですら、まだ呼吸という制限があります。
ほうけんは同時方向からの投げやりも防ぎます。
これは確かに人間離れしている。
キングダムには多少人間離れの人は登場します。
馬を人が防ぐ「剛力」や、弓を剣で弾く「信」など。
そのようなちょっとした人間離れは面白いです。
ほうけんぐらいまでいくと、読者もやりすぎと感じるのでしょう。
ただ強いものを求める。
いくら李牧と王翦などが戦略をたてて心理戦をしようとも、いつもほうけんが登場して台無しにします。
これも嫌われる理由の1つでしょう。
動機が共感しにくいです。
今まで死んできた多くの武将たち。
みんなそれぞれに、過去や動機がありました。
どれも共感できます。
ほうけんに関しては、それが難しい。
武神になりたい読者なんて、いないんですから。
行動と発言が変です。
騰が「天下の大将軍だ!」と決めゼリフを言うシーン。
政や信が「中華統一だ」と言うシーン。
どれも、未来に溢れていて応援したくなります。
でもほうけんは、すでにかなっている未来。
なかなか共感がしにくい。
そして、武神というわりには、夜襲したり、ちょっとせこいです。
ほうけんは強すぎですし、同期もよくわかりません。
王騎、ひょうこう、去亥などの人気キャラが倒されまくっています。
ほうけん嫌いが多すぎますね。
これは、原先生による、ストーリーの描き方なのかもしれません。
ほうけんを誰が倒すことになるのか。
予想して、その日を楽しみにしておきましょう。
いつか必ず倒れる日がくるのですから。
そのとき、物語に入り込み、本当に喜ぶことができる。
これはすべて、原先生の手のひらの上の出来事なのです。